ポリファーマシーって知ってますか?
もう随分と市民権を得た感じがしてますが、
数年前はまだまだ知られていなかった概念です。
なんで緩和ケアについてのブログでこのテーマを扱うの?
という疑問も聞こえてきそうですね〜
でも、緩和ケアでは非常に重要な問題なんですよ。
理由は、
病状が進行した患者はみなさん、
内服を続けることが難しくなりますし、
薬剤の有害事象や相互作用も生じやすくなるからです
身体機能が低下する前提の患者さんをケアすることが多いので、
緩和ケア領域で実践する方はぜひ勉強しましょう〜
どんな本?
ポリファーマシーとは?という疑問に対して、この本では以下の定義で解説しています。
臨床的に必要とされている量以上に多くの薬剤が処方されている状態
薬が多いのが問題なら、とにかく薬を減らせ〜〜〜〜!!
というと、ちょっと乱暴ですよね。
必要な薬と、優先度が下がる薬、あえてやめたほうが良い薬を見極め、
ケアの目標に合わせて調整するのが重要です。
この本は、臨床現場の様々なシーンに合わせて、
このプロセスを丁寧に体験させてくれます。
どんな人にオススメ?
緩和ケアに関わる医師、薬剤師さんはぜひ読んでもらいたいです。
また、看護さんにもおすすめです。
なぜかというと、ポリファーマシーの実践では、
患者さんとの対話が非常に重要になります。
看護師さんがポリファーマシーの可能性に気づくことと、
薬物療法に対する認識や期待することなどに関連した対話を
意識してもらえると非常にありがたいので。
勉強になったことは?
ポリファーマシーに対する系統的なアプローチが非常に勉強になります。
前提となる医学知識に基づきながらも、
価値観や個別の状況ともすり合わせる診療になるので、
これを系統的にまとめているのは、
すごい本だと思います!
編集長の独断評価(5段階)
- 初心者向け:★★★★☆
- 臨床向け :★★★★★
- 研究向け :★★☆☆☆
- 教養度 :★★★☆☆
- コスパ :★★★★☆
まとめ
緩和ケアでも重要になるポリファーマシー。
ちなみにコラムも面白いので、
ぜひ読んでみましょう〜。