FAST FACTsに聞いてみよう!

FAST FACTsに聞いてみよう! ナロキソンの使い方 #39

オピオイドの拮抗薬であるナロキソン

みんな知ってると思います。

でも、当然のことながら、「俺は毎日ナロキソン使ってるぜ〜!」

って人はいないですよね。

使う時はそこそこ緊急性が高い状況が想定され、

FAST FACTsに聞いてみました〜

FAST FACTs #39 Using Naloxneです。

WAGI

急ぐ対応が必要な知識は、緊急時にぱっと、

情報にアクセスできるように準備しておくと良いよ〜

ナロキソンって?

半合成のオピオイド拮抗薬で、海外ではNarcan®︎という商品名です。

オピオイドによる中枢神経や呼吸器系の抑制作用に拮抗します。

具体的な投与方法

  1. 0.4mgのナロキソンを生理食塩水で10mlに希釈する(1mlあたり0.04mgのナロキソン)
  2. 患者に「しっかりと呼吸をするように」指示する
  3. 希釈したナロキソンを1ml(0.04mg)ずつ、1分おきに静脈内投与を行う
  4. 典型的には2〜4ml投与後に反応が見られ、深い呼吸や覚醒度が高まる
  5. 緩徐にナロキソンを投与することで、急性のオピオイド離脱を防ぐ
  6. 合計0.8mgのナロキソンを投与しても反応がない場合は、オピオイド以外の原因を考慮する

(FAST FACTs #39 Using Naloxneより引用、意訳)

ちなみに米国のナロキソンは1アンプルで4mgで記載されていますが、

日本では1アンプルで2mgなので、注意しましょう。

注意点

使用に際して知っておくべき知識は以下の通りです。

ナロキソン使用の注意点

オピオイドの効果が切れることにより、急激な痛みや離脱症状を引き起こす可能性がある

交感神経系の急激な活性化により、心血管の虚脱や肺水腫が生じることがある

オピオイドを使用することで生じている、生理的な軽度の呼吸抑制や眠気に対してナロキソンは使用しない

死が差し迫っているオピオイド使用中の患者には使用しない

(FAST FACTs #39 Using Naloxneより引用、意訳)

これをみると、ナロキソンを使用する際は、

バイタル管理をする体制が必要になるかもしれない・・・ということは

頭の片隅にあった方が良さそうですね。

WAGI

オピオイドの影響なのか、他の原因があるのか、

判断することが重要です!

まとめ

今回はナロキソンの使用方法について、

Fast Factsに聞いてみました。

オピオイドを使用する方は、一度は学んでおいた方が良い内容ですね。

さらに学びたい人は、仲間とまとめたこちらも参考になります!

(アイキャッチ 画像:PACUTASOより引用)