FAST FACTsに聞いてみよう!

FAST FACTsに聞いてみよう! #153緩和ケアにおけるヘルスリテラシー その4

ヘルスリテラシーを続けていきます。

引き続き介入についてですね。

WAGI

ここまでも大概長かった・・・

FACT FACTs #153 Health Literacy in Palliative Medicineからになります。

ここまでの記事はこちらから。

FAST FACTsに聞いてみよう! #153緩和ケアにおけるヘルスリテラシー その1|緩和ケアに役立つあれやこれ〜緩和ケアの学び方ソムリエが送る耳より情報〜

ヘルスリテラシーって言葉知ってますか? ってかたが多いかもしれません。 厚生労働省の「統合医療」に関するホームページに、 説明が書いてあったので引用します。 診療一般において、医療者と患者さんのさまざまなコミュニケーションが、 医療行為や治療アウトカムに大きな影響を及ぼすことが注目されています。 このコミュニケーションを左右する大きな要因の一つが、患者さんの 「ヘルスリテラシー」、すなわち「情報を理解・活用できる力」です。 患者さんの「ヘルスリテラシー」を医療者が理解し、その向上を支援し、 それに合わせて医療を提供する関係を築くことが、医療者に求められる 新たな課題となりつつあります。 (https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/communication/c01/01.htmlより引用) 難しく感じるかもしれませんが、 って感じで理解しています。 医療者からの説明を理解し、 それらの情報を元に考え、自分の意向を伝える! こういったことって医療者は何気なく患者さんに求めていますが、 冷静に考えるとなかなか難しいですよね。 WAGIは医師なので、ヘルスリテラシーについて、 患者さんが感じるほど難しいとは思いません。 当然です。 一方、別の分野については、知らないことが多く、 と感じることは沢山あります。 先日はちょっとしたことがきっかけで、 インターネット上のサービスに申し込んだ時に、 よくわからなくてカスタマーサポートに連絡をしました。 担当してくれた方は、一生懸命対応してくれたのですが、 聞けば聞くほどどのようにすればよいかわからない・・・何て経験をして、 と、肝心の要件を理解できないのに、 なぜか嬉しくなったという事がありました。 多分、WAGIのその分野のリテラシーは低いって表現して、 間違ってないんだと思います。 まあ、リテラシー、、、そんな感じです。 というわけで、FAST FACTsに聞いてみました。 緩和ケア領域にヘルスリテラシーって?なんだろうってテーマです。 ちょっと長いので、複数回に分けますね。 FAST FACTs #153 Health Literacy in Palliative Medicine からです。 冒頭の衝撃の事実! まず最初に、衝撃のコメントがあります。 薬のラベル、予約表、事前指示書などの情報を理解する能力は、当然のことと思われがちです。 一方、米国医学研究所の報告によると、ヘルスリテラシーは、米国の成人の半数近くに限られます。 それって、ヘルスリテラシーを評価し、 患者ごとのヘルスリテラシーに合わせた医療を提供するのって、 めちゃ大事じゃん! って思いますよね。 というわけで、今回はここまでです。 次回以降、じゃあ、そのヘルスリテラシーを緩和ケアの実践の中で、 どのように考えていけばよいか、続けていきたいと思います。 ちなみに、こちらの本は、WAGIが公衆衛生大学院でヘルスリテラシーについて学んだ時に読んだ本です。 日本語で学ぶなら、実例もありオススメです!

FAST FACTsに聞いてみよう! #153緩和ケアにおけるヘルスリテラシー その2|緩和ケアに役立つあれやこれ〜緩和ケアの学び方ソムリエが送る耳より情報〜

ヘルスリテラシーについて、 FAST FACTsに聞いてみた続きです。 前回分はこちらをご参照ください。 ヘルスリテラシーって言葉知ってますか? ってかたが多いかもしれません。 厚生労働省の「統合医療」に関するホームページに、 説明が書いてあったので引用します。 診療一般において、医療者と患者さんのさまざまなコミュニケーションが、 医療行為や治療アウトカムに大きな影響を及ぼすことが注目されています。 このコミュニケーションを左右する大きな要因の一つが、患者さんの 「ヘルスリテラシー」、すなわち「情報を理解・活用できる力」です。 患者さんの「ヘルスリテラシー」を医療者が理解し、その向上を支援し、 それに合わせて医療を提供する関係を築くことが、医療者に求められる 新たな課題となりつつあります。 (https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/communication/c01/01.htmlより引用) 難しく感じるかもしれませんが、 って感じで理解しています。 医療者からの説明を理解し、 それらの情報を元に考え、自分の意向を伝える! こういったことって医療者は何気なく患者さんに求めていますが、 冷静に考えるとなかなか難しいですよね。 WAGIは医師なので、ヘルスリテラシーについて、 患者さんが感じるほど難しいとは思いません。 当然です。 一方、別の分野については、知らないことが多く、 と感じることは沢山あります。 先日はちょっとしたことがきっかけで、 インターネット上のサービスに申し込んだ時に、 よくわからなくてカスタマーサポートに連絡をしました。 担当してくれた方は、一生懸命対応してくれたのですが、 聞けば聞くほどどのようにすればよいかわからない・・・何て経験をして、 と、肝心の要件を理解できないのに、 なぜか嬉しくなったという事がありました。 多分、WAGIのその分野のリテラシーは低いって表現して、 間違ってないんだと思います。 まあ、リテラシー、、、そんな感じです。 というわけで、FAST FACTsに聞いてみました。 緩和ケア領域にヘルスリテラシーって?なんだろうってテーマです。 ちょっと長いので、複数回に分けますね。 FAST FACTs #153 Health Literacy in Palliative Medicine からです。 冒頭の衝撃の事実! まず最初に、衝撃のコメントがあります。 薬のラベル、予約表、事前指示書などの情報を理解する能力は、当然のことと思われがちです。 一方、米国医学研究所の報告によると、ヘルスリテラシーは、米国の成人の半数近くに限られます。 それって、ヘルスリテラシーを評価し、 患者ごとのヘルスリテラシーに合わせた医療を提供するのって、 めちゃ大事じゃん! って思いますよね。 というわけで、今回はここまでです。 次回以降、じゃあ、そのヘルスリテラシーを緩和ケアの実践の中で、 どのように考えていけばよいか、続けていきたいと思います。 ちなみに、こちらの本は、WAGIが公衆衛生大学院でヘルスリテラシーについて学んだ時に読んだ本です。 日本語で学ぶなら、実例もありオススメです! 今回は主に、ヘルスリテラシーの問題に気づくことがテーマです。 次に上げるような様子があるときには、 と考えます。 資料を見ない(または、資料を上下逆さに渡されても、右向きにしない) 資料を読むように言われたときに、言い訳をする(例:老眼鏡を家に忘れてきた) 名前ではなく、色や形で薬を識別する(または、ラベルを読まずにボトルを開ける) 薬を間違って服用してしまう(どのように服用すべきか説明できない) 約束を守るのが苦手で、書類の記入が間違っていたり、不完全であったりする う〜ん、、、そこそこ心当たりありますね。 私の診療経験だと、高齢の方にもいらっしゃいました。 そして、結構重要なコメントが次の記載です。 リテラシー能力が低い人には、罪悪感や恥ずかしさがつきものである。 そのため、多くの人は自分の能力の低さを隠そうとする。 苦手な科目ほど、質問できない、 あの気持と一緒だなあ なんて感じました。 ヘルスリテラシーが低いかもしれない患者の、 情報を理解するために有効なフレーズを紹介します。 今日の説明内容で何か難しく感じたことはありますか? (処方箋のラベルや教育用パンフレットを)読んでもらえますか?文字が小さすぎたり、複雑過ぎたり、単に読むのが苦手な患者もいる これはあなたの健康にとって重要なことなので、あなたに理解してもらいたいのです。 最初のいくつかの単語を見て、それが何を言っているのか教えていただけますか? …

FAST FACTsに聞いてみよう! #153緩和ケアにおけるヘルスリテラシー その3|緩和ケアに役立つあれやこれ〜緩和ケアの学び方ソムリエが送る耳より情報〜

今回はヘルスリテラシーの続きです。 FACT FACTs #153 Health Literacy in Palliative Medicine からです。 ヘルスリテラシーの低い患者を支援するための介入について書いていきます。 医療者って、プロなので医療情報について詳しいことが、 知らず知らず当たり前になってしまいます。 また、情報処理能力なども、それなりに高い人が多いです。 では、具体的な介入について見ていきましょう 可能な限り、大きな文字と簡単な言葉で書かれた資料を使用する。 National Work group on Cancer and Literacy(がんと読み書き能力に関する全米ワークグループ)は、 5年生以下のレベルの教材を推奨しています。 絵文字は指示の理解と記憶を向上させることができる。 書き言葉の読み書きが苦手な患者さんの多くは、口語の読み書きも苦手。 すべての患者さん、特に識字能力の低い患者さんは、 医療専門用語、基本的な数字、なじみのない概念に苦労することがある。 時間に余裕を持って、話す速度を遅くし、簡単で一般的な言葉や短い文章を使うようにする。 可能であれば、 情報は最大3つの主要項目に限定 し、 後で参照できるように会話をテープやデジタルで録音することも検討。 処方内容を簡素化する。 薬の数、錠剤の数、投与の頻度を最小限にする。 患者のために数個のピルボックスを用意する。 ヘルスリテラシーの低さに対する支援について、 学んでいきました。 ヘルスリテラシーはあまり知られていなく、 結構重要な場面が多いと思うので、 もうちょっと続けさせてください。 (アイキャッチ 画像: PACUTASO より引用)

理解度を確認する

医療者ってかなり多くのことを説明するけど、

理解度を確認するっていうことをあまりしませんよね。

え、してるって!?

どんなふうにしてるんでしょう?

〜〜〜だから、〜〜〜ついて、〜〜〜にしましょう。

わかりましたか?

高齢者

・・・・はい、わかりました

どうですかね?

このやりとり・・・

医療現場で非常に多いんですよね。

WAGI

最後の「わかりましたか?」って

ほぼ「さようなら」の意味っすよね〜〜〜(皮肉)

ティーチバック(Teach Back)

ティーチバックって聞いたことありますか?

WAGI

私はティーチバックは試行錯誤しながら、

実際に使ってみています。

そんなティーチバック!どんなやり方なんでしょう?

FAST FACTsにはこんな感じで記載されています。

患者に説明し、患者に教えてもらい、患者が十分に理解できるまで繰り返す。

「この薬の飲み方を理解していますか」ではなく、

「この薬の飲み方を説明してください」など、自由形式の表現を用いる。

どうでしょう?

患者さんに説明・・・してもらうんですか!?

そうなんです。

でも、これって輸血するときなど、名前言ってもらいますよね?

それと一緒ですよ。

WAGIは、

WAGI

私が伝わるように説明できているか自信がないので、

どんなふうに理解できたか、教えてもらっていいですか?

とか、

WAGI

注意してほしいことを2つお話ししました。

ここは大事なポイントなんで、復習しましょっか!

1つ目!何でしたっけ!!

特に軽症の救急外来とかでは、

こんなライトなノリでやってますかね。

皆さんの工夫も教えてください。

まとめ

長かったヘルスリテラシーのFACT FACTsも次回で最終回です。

今回は重要かつ、WAGIの好きなTeach Backについてお話ししました。

次回もよろしくお願いします。