医療者向け情報

FAST FACTsに聞いてみよう! 医療従事者のバーンアウト Part4 #170

FAST FACTsを読み解くシリーズ「FAST FACTsに聞いてみよう!」

バーンアウトは今回で最後です。

FAST FACTs #170 HEALTH PROFESSIONAL BURNOUT – PART4が元ネタになります。

今回は評価ツールについてです。

Maslach Burnout Inventory(MBI)って知ってますか?

まあ、この分野の評価といえばMBI!というような評価ツールですね。

医療分野を含めた様々な産業で使用するためにデザインされたもので、

感情的な疲労感、脱人格化、個人的な達成感の低下を評価。

10〜15分程度の所要時間。

有料(1回1.25ドル)って書いてあるけど、日本語版は普通に公開されてたような・・・ちょっとFAST FACTsの記載内容と現状の整合はよくわかりません。

使用する場合は申請など必要ないか、確認がいるのかもしれません(誰か教えてください)。

General Health Questionnaire

12の質問項目から構成されます。

MBIと併用して、英国での研究で使用されているそうです。

評価上の注意

ここからはFAST FACTsの内容ではなく、私の理解で共有です。

こういう評価ツールを使うと、

WAGI

このスコアだったらバーンアウトではないぞ!

とか

WAGI

このスコア・・・ひょっとして自分はバーンアウト?

みたいに白黒はっきりつけるようなイメージを持ちがちです。

でも、バーンアウトは二元的ではなく、

「健常な状態」と「バーンアウト」は連続していると捉えます。

実際、MBIも画一的なカットオフ値は設定されておらず、

所属する集団での平均値や標準偏差を参考に、

評価を繰り返す中で判断します1)

スクリーニングを目的とした評価ツールは、

使い方や解釈を誤らないよう理解することが大切ですね。

最後に、私も少し登場しているこちらの本、

4月から新たに研修医になる先生にもオススメです〜

参考文献

1)Maslach C. Jackson SE. Leiter MP: Maslach Burnout Inventory Manual. 4th ed. Mind Garden Inc. California, 2016.

まとめ

いや〜、FAST FACTs勉強になりますねえ。

これが無料ってすごいですよ。

皆さんもぜひぜひ、読んでみてください。

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(アイキャッチ 画像:PACUTASOより引用)