医療者向け情報

FAST FACTsに聞いてみよう! 医療従事者のバーンアウト Part3 #169

バーンアウトについて、FAST FACTsを読み進めて参ります。

今回は、FAST FACTs #169 HEALTH PROFESSIONAL BURNOUT – PART 3です。

第3回は、バーンアウトを回避しながら、

医療従事者としての成長や健康を維持する取り組みについて述べられています。

WAGI

バーンアウトはいやだけど、やっぱり成長はしたいんですよ。

同期はもっと頑張ってる人もたくさんいるし。

バーンアウトを防ぎ、医療者として成長する3つのポイント

そのためには3つの切り口から考える必要があります。

それはこちら!

  1. 個人の取り組み
  2. 対人関係の取り組み
  3. 専門職としての取り組み

それぞれ見ていきましょう。

①個人の取り組み

これはメンタルヘルス分野でよく言われる、セルフケアの重要性なんでしょうね。

自分で自分自身をケアする方法を身に付けるのは、非常に重要と言われています。

具体的な取り組みは以下のように紹介されています。

個人の取り組みの具体例
  • 仕事を振り返る:日記を書く、同僚と話し合う
    「自分は燃え尽きてないかな?」
    「なぜこれを続けているんだろう」
    「今日感動したこと、驚いたことは?」
  • 健康に気を配る:運動、食事、休息、定期的な健康管理
  • 遊び心を持った活動など、若々しさを保つ
  • メンタルヘルスの専門家と定期的に交流する
  • 自分のための時間を作る
  • 定期的な休暇を計画する
  • ストレスが増えた時は、「タイムアウト」の時間を設ける

(FAST FACTs #169 HEALTH PROFESSIONAL BURNOUT – PART 3より引用、意訳)

どうですか?

取り組めそうなことから、ちょっと工夫が必要そうなものまで様々に感じます。

最後の「タイムアウト」は面白いですね。

私も時々、「もうや〜めた」とこそっと投げ出して、

ゲームときがありますが、そんな感じでしょうか。

2020年度、WAGIを支えたのはゼルダの伝説ブレスオブザワイルドでした。

WAGI

追い詰められたら意識的に「タイムアウト」をとってみるのもいいかもね

対人関係の取り組み

ストレスの多くは人間関係・・・ですよね。

対人関係の取り組み

Give important relationships priority – strengthen existing relationships with family and friends.
大切な人間関係を優先する:家族や友人など既存の関係を強化する

Expand your community beyond existing relationships through activism or spiritual engagement.
様々な活動や精神的な関わりを通じて、既存の人間関係を超えたコミュニティを拡張する

(FAST FACTs #169 HEALTH PROFESSIONAL BURNOUT – PART 3より引用、意訳)

ちょっと訳が難しいんで、原文も引用しておきますね。

理解しやすいニュアンスを自分なりに考えてみてください。

WAGI

いや、それができたら悩まんよ・・・

さらっとしすぎて、ぶっちゃけ私の感想はこんな感じでした。

まあこの辺は別のインプットも必要そうです。

前回ご紹介した、グロービス経営大学院の佐藤先生の実践編の本です。

この本なんかもオススメですね。

専門職としての取り組み

私も若手医師の育成に関わる立場なんですが、

基本的には「自己成長」や「他者への貢献」を

非常に大切にしている方が多いと感じます。

なので、バーンアウトしないことも重要ですし、

専門職として成長できるということも合わせて重要です。

そんな医療の専門職としての取り組みが次にあげた内容でした。

専門職としての取り組み
  • 感情的な出来事を振り返る
    同僚に連絡を取る
    メンターと関係を築く
    自分の仕事に対する意見を求める
    心理的、感情的なケアを目的としたラウンドをする
  • 仕事の内容や組織に対する変化を提案する
  • 以下のような場合、専門家によるカウンセリングが必要になる
    悲しみ、疲労感、怒り、自殺願望などの感情が持続し、仕事や対人関係に支障を来たしている
    鎮痛薬や催眠薬を自分で処方している
    物質濫用:アルコール、処方薬、違法薬物
    依存症:ギャンブル、運動
    持続的な睡眠障害:悪夢、入眠困難、早朝覚醒
    仕事と生活の境界が消失
    患者・家族との適切な関係が保てない
    患者の権利・安全性・自律性の配慮を欠いてしまっている
    自分なりに取り組んでも対処できない状況

(FAST FACTs #169 HEALTH PROFESSIONAL BURNOUT – PART 3より抜粋、意訳)

リストの後半は、専門職からの支援の話ですね。

環境によっては、なかなか難しいこともありそうですが、

まずは上記のような内容を知っているだけでも、

自分と仲間を守るという視点では良いと思います。

まとめ

今回はちょっと長くなりましたね。

次回はFAST FACTsのバーンアウトシリーズのラストです。

(アイキャッチ 画像:PACUTASOより引用)