倫理って聞くと、なんか難しい漢字がしますよね。
でも緩和ケアの仕事をしていて、
臨床倫理の議論は避けて通れないです。
特にエンド・オブ・ライフの文脈で必要となる議論は、
緩和ケア医としては必須のスキルと思います。
そんなわけで、WAGIは最近、
臨床倫理について勉強し直しています。
そこで、今日は雄の本を紹介です。
どんな本?
一言でいうと、臨床倫理で重要な議論をギュッと一冊に詰め込んだ本ですね。
筆者の箕岡先生は、この領域で非常に長く活動されている先生です。
WAGIも箕岡先生の本で学んでました。
この本のイメージとしては、割と硬派です!
WAGIが研修医の頃はこういったレイアウトの本も結構多く、
懐かしい感じがしました。
さすが、日総研の出版物!って感じです〜
- 患者の「自律の権利」確率の動き
- 終末期医療をめぐる事件と司法判断の歴史
- 用語の整理
第1章・・・硬派ですね
サラッと読んで、読み進めながら気になったら、
また戻ってくるくらいの気持ちがいいと思います。
- ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の役割
- 倫理的に適切な意思決定プロセスとは
- コミュニケーションツールとしての事前指示とACP
- DNAR指示(POLST)
- 介護施設における「看取りの意思確認」
- 倫理コンサルテーション
この辺は、緩和ケアチームのコンサルタントとしてもよく遭遇する、
倫理コンサルタントとして必要な知識ですね。
- 循環器疾患のエンド・オブ・ライフケア
- 悪性腫瘍のエンド・オブ・ライフケア
- 腎疾患のエンド・オブ・ライフケア
- 腎疾患のエンド・オブ・ライフケア
- 認知症(在宅→施設)
- 在宅のエンド・オブ・ライフケア
こうやって見るとかなり網羅的な本であることがわかりますね〜
どんな人にオススメ?
緩和ケアの実践で重要となる、
臨床倫理の論点を、
網羅的に勉強したい方におすすめですね。
勉強になったことは?
倫理的な問題に気づくということが重要なスキルになるのですが、
背景知識を勉強すると、
これは臨床倫理の論点で書いてあったあれだな!
みたいに、気づく力が高まると思います。
編集長の独断評価(5段階)
- 初心者向け:★★☆☆☆
- 臨床向け :★★★☆☆
- 研究向け :★★★☆☆
- 教養度 :★★★★☆
- コスパ :★★★☆☆
まとめ
というわけで、緩和ケアチームのコンサルテーションを受ける前には、
エンド・オブ・ライフケアの臨床倫理を系統的に見直す意味で、
一度読んでみてほしい1冊です!