今回は最近リリースされたツールの紹介です。
日本緩和医療学会から2021年にリリースされた、
です。
小児の緩和ケア
全国の緩和ケアチームが受けるコンサルテーションのうち、
小児患者はどの程度の割合を閉めるのでしょうか。
日本緩和医療学会が実施している、
緩和ケアチーム登録のデータをみてみましょう。

n=100241
(日本緩和医療学会 2020年度緩和ケアチーム登録結果報告より抜粋)
非がん症例も小児症例があるかもしれませんが、
全体から見ると小児の緩和ケアの対応は少ないことが分かります。
ハンドブックの対象者
普段、小児患者にかかわらない緩和ケアチームが対象になります。
確かに、緩和ケアチームのほとんどは、成人患者を主に対応しています。
私の10年の経験では、
小児科の先生から公式にご相談いただいたのは数回ですね。
がんセンターや、小児のナショナルセンターなどだと、
緩和ケアに普段から関わる小児科の先生にも相談しやすいんでしょうけど、
そんな環境ばかりではないですよね。
内容
目次を紹介しましょう!
- 小児緩和ケアの特徴
1)小児緩和ケアの対象者と小児医療の特徴
2)小児がんの特徴
3)非がん疾患の特徴
4)小児の終末期医療の特徴
5)小児診療チームと緩和ケアチームの連携 - 症状への対応
1)疼痛
2)呼吸困難
3)せん妄
4)苦痛緩和のための鎮静(Pallitive Sedation) - こどもと家族に関わる際に大切なこと
1)子供とのコミュニケーション(発達の特徴を含む)
2)家族とのコミュニケーション
3)小児病棟スタッフとのコミュニケーション
4)エンドオブライフディスカッション(EoL-D)
分量としても20ページ程度なので、
ぱっと読めちゃいますね〜
勉強になったこと
急患センターくらいでしか小児診療しないWAGIとしては、
重篤な病状の小児と話す機会のイメージがまだ持てていません。
かなりプレッシャーのかかるコミュニケーションなので、
発達の特徴をふまえたコミュニケーションの解説は必読です!
まとめ
今回は「緩和ケアチームが小児患者にかかわるためのハンドブック」を紹介しました。
日本緩和医療学会で作成する様々なツールを、
このブログでも引き続き紹介していきますね。